私は山寺に住んでいましたが、昨年の9月4日の台風12号で裏山の崩落で土砂災害に遭い、

現在近くで仮住まいをしています。


前記事「山寺温泉」の続きです。

せっかく山寺の温泉も復活したしそれなら自宅に帰ればいいじゃん!と思うのですが、そう簡単に帰ることができないわけがあるのです。

それは「水」の問題なんです。

私たちは山からの水を井戸に貯めてくみ上げたものを飲み水し、その他すべてをまかなっていました。ところが、今回の災害で井戸が土砂で埋まってしまいました。

大きなバキュームで泥を吸出し、なんとか復旧はしましたが、飲み水にするにはまだまだ難しい。そのぐらい濁っています。
特に雨の後はひどい。

そんな水問題ですが、何か手立てはないかと考えました。
最近よくきく水の宅配サービスに頼るというのはどうか。
とはいっても家族6人分、プラス常に作業員さん(大工さんや外の工事をする方々)が数名。

そういった方々のお茶出し用の水の確保。
となると結構なお値段するのでは?


それでもやっぱり戻りたいとなればこの案でいくと思います。

ただ、もうじき山の砂防ダムの工事がスタートします。
そうなったらまたさらに水が濁るのだろうかとそれを危惧しています。
別の山の話ですが、山の工事で水の流れが変わり、水がでなくなったという話も聞きます。
本当に心配です。



それとやはりお風呂。
同じく井戸水を使っていますので、今も実は土気色のお湯なんです。
でもこれはこれで「有馬温泉の金泉だと思えばええよ」ってなもんです。

ただ工事が始まりさらに濁ってくるとなるとちょっと考えなくてはいけません。

そしてもうひとつは二次災害のことです。
まだまだ災害の爪あとは生々しく、山肌はむき出しです。
あの日と同じような大雨が降れば確実にまた被害が起きるでしょう。
そうなったときの避難場所がなくなってしまうとまずい。

その他スペースの問題もあります。
いまのままだと確実に収納スペースが不足しています。
今まで置いてあった法衣箪笥や掛け軸、予備の布団などを置いていた場所が

ことごとく流れてしまったわけですから仕方ないのですが・・・。
結局それらは必ずいるもので、どこかにしまわなければなりません。
そういったものをどこにしまうのか。
これはなんとか工夫してクリアしたいです。

とまぁこんな理由で、まだ山寺へ戻れないのであります。
でも気持ちはほんとに早く戻りたい。
砂防ダムの工事が約2年。
その後もおそらく数年は水は濁っているでしょう。

改めて私たちの生活がいかに自然によって支えられているのかを痛切に感じています。